コラム

遺品整理で捨ててはいけない16種類のもの一覧!理由と対処法を解説

遺品整理を進める上で、最も悩ましいのが「何を残して、何を処分するべきか」という判断ではないでしょうか。大切なものを誤って捨ててしまうと、後々の手続きやご家族間でのトラブルに発展する可能性もあります。

そこでこの記事では、遺品整理の際に絶対に捨ててはいけないものを、法的な理由、手続き上の理由、トラブル防止の理由に分けて、具体的に16種類ご紹介します。それぞれの項目について「なぜ捨ててはいけないのか」その理由も詳しく解説していきますので、遺品整理でお悩みの方はぜひ参考にしてください。

 
 

この記事でわかること

  • 遺品整理で捨てて良くないものの重要な分類と理由
  • 特に注意が必要な見落としやすい保管物
  • 専門家に相談するべき具体的な状況

監修者プロフィール

稲村 朗子

特定遺品整理士、遺品整理士、生前整理技能、Pro1級m不用品回収健全化指導員の資格を所有。

遺品整理で捨ててはいけないもの一覧

区分

対象となるもの

法的な理由から保管が必要

・遺言書
・相続関連書類(戸籍謄本、権利書等)
・現金
・有価証券類
・保険証券

手続き上の理由から保管が必要

・身分証明書(マイナンバーカード等)
・公的書類(年金手帳、健康保険証等)
・銀行通帳
・キャッシュカード
・クレジットカード
・契約書類
・請求書

トラブル防止の理由から保管が必要

・遺書
・エンディングノート
・レンタル品/貸与品
・鍵類
・貴重品
・デジタル遺品

遺品整理を進める中で、最も悩ましい問題の一つが「何を残し、何を処分するか」という判断です。特に、重要書類や貴重品などを誤って捨ててしまうと、後々大きな問題やトラブルに発展する可能性があります。そのため、遺品整理を始める前に、捨ててはいけないものを把握しておくことが非常に重要です。

上記の表は、遺品整理の際に捨ててはいけない主なものを、保管が必要な理由別に整理したものです。 また、これらの重要な遺品をどのように分類し、安全に保管していくべきかについても触れていきます。さらに、近年増加しているデジタル遺品(パソコンやスマートフォンのデータ、オンラインアカウントなど)への対応方法についても詳しく解説します。

遺品整理で法的な理由から捨ててはいけないもの

遺品整理で法的な理由から捨ててはいけないもの

遺品の中には、法律上の重要性から絶対に処分してはいけないものがあります。これらを誤って捨ててしまうと、相続手続きに支障をきたしたり、関係者間でトラブルが発生したりする可能性があります。ここでは、法的な理由から保管が必要な重要書類について詳しく解説します。

遺言書・相続関連書類

遺言書は故人の最後の意思を示す重要な法的文書です。遺言書の形式には、公証役場で作成される公正証書遺言、故人が自筆で作成する自筆証書遺言、第三者に内容を知られたくない場合に選択される秘密証書遺言があります。特に自筆証書遺言は、法務局の保管制度を利用していない場合、自宅で保管されていることが多いため、遺品整理の際に特に注意が必要です。 相続関連書類としては、戸籍謄本や除籍謄本、不動産の権利証書、相続税関連書類、遺産分割協議書などがあります。これらは相続手続きに必要不可欠な書類であり、一度紛失してしまうと再取得に多大な時間と労力がかかることがあります。特に不動産の権利証書は、相続後の不動産取引において重要な役割を果たすため、細心の注意を払って保管する必要があります。

現金・有価証券類

現金や有価証券類は、相続財産として法的に重要な位置づけにあり、慎重な取り扱いが求められます。現金は財布や金庫内だけでなく、衣類のポケットや本の間など、予想外の場所に保管されていることもあります。そのため、遺品整理の際は、どんな些細な場所でも丁寧に確認することが大切です。

有価証券類については、株式や債券の証券類、生命保険証券、預金証書、宝くじや収入印紙など、形態は様々です。中には一見すると価値がわかりにくいものもあるため、書類は全て一度専門家に確認してもらうことをお勧めします。 これらの財産は相続税の対象となる可能性も高いため、処分せずに正確に把握・保管することが重要です。保管方法としては、自宅の金庫よりも、金融機関の貸金庫を利用するなど、より安全性の高い場所を選択することが望ましいでしょう。また、現金や有価証券を発見した際は、その場所や金額を記録しておくことで、後々の相続手続きがスムーズに進みます。

遺品整理で手続き上の理由から捨ててはいけないもの

遺品整理で手続き上の理由から捨ててはいけないもの

故人の死後には様々な手続きが必要となり、それらの手続きに必要な書類や物品を誤って処分してしまうと、大きな支障をきたす可能性があります。ここでは、手続き上重要な遺品について詳しく解説します。

身分証明書と公的書類

故人の身分証明書や公的書類は、死後の各種手続きに必要不可欠な存在です。マイナンバーカードや運転免許証、パスポートといった身分証明書は、故人の本人確認書類として多くの手続きで使用されます。また、健康保険証や年金手帳は、社会保障関連の手続きに欠かせません。 特に年金関連の手続きは早急な対応が求められます。年金手帳がないと手続きに時間がかかり、その間も年金が支給され続けてしまう可能性があります。過払いとなった年金は後日返還が必要となるため、できるだけ速やかに手続きを行うことが望ましく、そのためにも必要書類は適切に保管しておく必要があります。

銀行通帳とカード類

金融関連の書類やカード類は、相続手続きの要となる重要な遺品です。預貯金通帳やキャッシュカード、クレジットカード、証券口座の通帳や証書などが含まれます。故人名義の口座は死亡と同時に凍結されますが、相続手続きの際にはこれらの書類が必要となります。 特にクレジットカードについては、公共料金や各種サービスの自動引き落としが設定されている可能性があります。カードを発見したら、利用明細を確認し、継続的な支払いが設定されているものがないかを確認することが重要です。発見したカードは解約するまでの間、適切に保管しておきましょう。

契約書と請求書類

生前の契約関係を示す書類も重要な遺品として扱う必要があります。不動産賃貸契約書、携帯電話の契約書、公共料金の契約書類などは、解約や名義変更の際に必要となります。また、最近の請求書は故人が契約していたサービスを把握する手がかりとなるため、一定期間保管しておくことをお勧めします。 特に注意が必要なのは、継続的な支払いが発生する契約です。例えば、携帯電話や介護サービス、各種会員契約などは、解約手続きが遅れると不要な料金が発生してしまう可能性があります。契約書類を整理することで、必要な解約手続きを漏れなく進めることができます。

遺品整理でトラブル防止の理由から捨ててはいけないもの

遺品整理でトラブル防止の理由から捨ててはいけないもの

遺品の中には、法的な要件や手続き上の必要性とは別に、後々のトラブルを防ぐために保管しておくべきものがあります。これらを適切に保管することで、将来的な問題を未然に防ぐことができます。

遺書とエンディングノート

遺書やエンディングノートは、法的な遺言書とは異なり法的な効力は持ちませんが、故人の意思を知る重要な手がかりとなります。これらには、大切にしていた思い出の品々についての説明や、特定の遺品の希望する譲渡先、葬儀や埋葬に関する要望、家族への最後のメッセージなどが記されていることがあります。 近年では、これらの情報がデジタルデータとして保存されているケースも増えています。パソコンやスマートフォンの中にも、テキストファイルや音声データ、動画メッセージとして残されている可能性があるため、デジタル機器の中身も丁寧に確認する必要があります。

貸与品と返却必要物

返却が必要な遺品を誤って処分してしまうと、後日トラブルになる可能性が高く、場合によっては賠償金が発生することもあります。特に注意が必要なのは、医療機関から借りている医療機器や介護用品のレンタル品です。また、図書館から借りている本や、会社からの貸与品(PCやスマートフォンなど)、リース契約している電化製品なども要注意です。 これらの物品は、できるだけ早期に返却先を確認し、適切に返却手続きを行うことが重要です。特にリース品については契約内容を確認し、解約手続きも併せて行う必要があります。

鍵と貴重品類

鍵や貴重品は、遺品整理の過程で思わぬ場所から発見されることがよくあります。宝飾品や骨董品、美術品などの貴重品は、専門家による査定を受けることで、予想外の価値が判明することもあります。特に古いものや海外製品は、一見では価値が分かりにくいため、慎重な判断が必要です。

鍵については、何の鍵かわからない場合でも、一定期間保管することをお勧めします。後日、重要な収納庫や金庫の鍵だと判明したり、賃貸物件の鍵として返却が必要になったりすることもあります。また、貸金庫の鍵である可能性もあるため、安易に処分せず、慎重に確認を行いましょう。

遺品整理での重要書類の保管方法

遺品整理での重要書類の保管方法

重要な遺品を保管する際は、単に保管するだけでなく、整理・分類して必要な時にすぐに取り出せる状態にしておくことが重要です。適切な保管方法を実践することで、後々の手続きがよりスムーズになります。

必要書類の分類方法

重要書類は、用途や重要度に応じて適切に分類することで、後々の手続きがスムーズになります。最も重要な書類(遺言書、権利書など)、相続手続き関連書類、解約・名義変更が必要な書類、参考資料として保管する書類など、重要度に応じた分類を行うことが効果的です。 また、手続きの期限や優先度に応じて、緊急対応が必要なものから余裕を持って対応できるものまで、時期的な整理を行うことも重要です。このような分類により、必要な手続きを漏れなく、適切なタイミングで行うことができます。

安全な保管場所の選び方

書類の保管場所は、その重要度に応じて適切に選択する必要があります。特に重要な書類は、火災や水害から守るため、耐火金庫や防水機能付きの収納を使用しましょう。また、第三者の目に触れないよう、セキュリティにも配慮が必要です。特に価値の高い書類については、金融機関の貸金庫の利用も検討に値します。 保管時は、クリアファイルを使用して書類を種類ごとに整理し、背表紙にインデックスを付けるなどして検索性を向上させることをお勧めします。また、重要度に応じて色分けした封筒を使用したり、保管場所の目録を作成したりするなどの工夫も効果的です。このように体系的に整理・保管することで、必要な時に必要な書類をスムーズに取り出すことができます。

遺品整理でのデジタル遺品への対応

遺品整理でのデジタル遺品への対応

近年、デジタル機器の普及に伴い、故人の大切な情報や思い出がデジタルデータとして残されているケースが増えています。これらのデジタル遺品への適切な対応は、現代の遺品整理における重要な課題となっています。

パソコンとスマートフォンのデータ

パソコンやスマートフォンには、家族との思い出の写真や動画、重要な文書データ、メールのやり取り、日記や創作物、仕事関連のファイルなど、様々な重要なデータが保存されています。これらのデータを確認・保存する際は、まずパスワード保護の解除が必要となります。可能であれば、生前に家族とパスワードを共有しておくことが望ましいでしょう。 データの保存に際しては、機器の故障に備えて早めに外部メディアへのバックアップを行うことが重要です。ただし、故人のプライバシーには十分な配慮が必要で、必要なデータのみを確認・保存するようにしましょう。

オンラインアカウントと契約情報

デジタル社会では、SNSアカウントや電子メール、オンラインバンキング、電子マネー、サブスクリプションサービス、クラウドストレージなど、様々なオンラインサービスの管理も必要となります。特に金銭に関わるサービスについては、クレジットカードの自動引き落としやサブスクリプションの解約を最優先で行う必要があります。 また、個人情報を含むサービスについては、IDの不正利用を防ぐため、できるだけ早期に停止や削除の手続きを行うことが重要です。SNSなどの思い出に関わるサービスについては、メモリアルアカウントへの移行を検討することもできます。 デジタル遺品の対応は、サービスによって手続き方法が異なり、時間がかかる場合もあります。できるだけ早い段階で全体を把握し、計画的に対応を進めることが重要です。不明な点がある場合は、各サービスの問い合わせ窓口に相談することをお勧めします。

遺品整理は専門家に頼るのが確実

遺品整理は専門家に頼るのが確実

遺品整理では、重要な書類や物品の見極めが必要であり、素人では判断が難しいケースも多々あります。特に大量の書類や物品がある場合、不動産や株式など資産に関する書類が多い場合、デジタル遺品の対応に不安がある場合などは、専門家への相談をお勧めします。 専門家に依頼することで、経験豊富なスタッフによる適切な判断や、法的手続きに関する専門的なアドバイスを受けることができます。また、効率的な作業進行やトラブル防止のための予防的対応、必要書類の適切な保管・管理なども期待できます。 特に信興リフォームセンターでは、遺品整理の経験豊富なスタッフが、丁寧な作業と適切なアドバイスで、ご遺族様の負担を軽減いたします。

まとめ:遺品整理で大切なものを捨てないために

まとめ:遺品整理で大切なものを捨てないために

遺品整理において、捨ててはいけないものを適切に判断し、保管することは非常に重要です。本記事で解説してきたように、法的な理由から保管が必要なもの、手続き上必要なもの、トラブル防止のために必要なものなど、様々な観点から保管の必要性を判断する必要があります。 特に遺言書や相続関連書類、現金や有価証券類などは、相続手続きに直接関わる重要書類として慎重な取り扱いが求められます。

また、身分証明書や通帳、契約書類なども、各種手続きをスムーズに進めるために不可欠な書類として、適切に保管する必要があります。 さらに、遺書やエンディングノート、貸与品、デジタル遺品などは、後々のトラブルを防ぐために慎重な対応が求められます。これらの判断に迷う場合は、信興リフォームセンターのような専門家に相談することをお勧めします。当センターでは、ご遺族様の立場に立って、丁寧な遺品整理のお手伝いをさせていただきます。まずはお気軽にご相談ください。

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